世界を動かした非常識人列伝 第4話
スティーブ・ジョブズ(1957年〜1970年)
アップル社の設立者
スティーブ・ジョブズと言えば、アップル社をスティーブ・ウォズニアックとともに創業した人物。Macintoshを開発し、一世を風靡したものの自ら招いた社長に更迭されてしまいます。しかし、復帰後はiMac、iPod、iPhoneとヒット作を連発。そして、2011年に56歳の若さで亡くなるまで、ジョブズはカリスマ経営者と呼ばれるにふさわしいドラマチックな人生を歩みました。
あれだけのヒット作を生み出したジョブズですが、彼はマーケティング嫌いで知られていました。誰かが欲しいと思うものを想像しながらのものづくりなんて、彼にはなんの興味もありません。自分が欲しいものを、自分が使いたいものを、自分が真っ先につくる。ジョブズのものづくりは子どものようなワガママが原点だったのかもしれませんね。
もちろん、彼がこだわったのは製品だけではありません。製品の製造ラインにまでこだわったという逸話があります。アップルを追い出されてしまったジョブズは起死回生を賭けてNEXT社を創業。その製造ラインが出来上がったときに製造ラインのマシンの色をすべて塗り替えさせたのです。理由は「美しくない」というシンプルなもの。しかし、無理やり塗り替えられたマシンは塗装が入り込んだのか、不具合が続出、コンピュータを製造する前に自ら難題をふっかけた形となってしまいました。
しかし、そんなジョブズも死の間際には大人しく、丸くなって……なんてはずはありませんよね。病院に入り、ほとんど話せない状態のジョブズ。看護師が酸素マスクを付けようとすると、そのデザインが気に入らないと装着を拒否したのだそうです。