#70 「静かなビートルと呼ばれた男」ジョージ・ハリスン

非常識人列伝

世界を動かした非常識人列伝 第70話

ジョージ・ハリスン(1943年〜2001年)
ビートルズの元メンバー。ギタリスト。

世界で最も有名なロックバンド、ザ・ビートルズ。その最年少のメンバーがジョージ・ハリスンでした。才能豊かなギタリストだったジョージですが、ジョン・レノン、ポール・マッカートニーという二人のスターの前では、どうしても目立たない存在となってしまったのでした。そんなジョージを人々は『静かなビートル』と呼びました。

本人にとってもそれは忸怩たる思いだったのでしょう。元来の好奇心の旺盛さと音楽に対するひたむきさが力となって、ビートルズの中期からジョージは真価を発揮し始めました。まずは、インドのシタールやシンセサイザーを導入して、ビートルズのサウンドにジョージは革新をもたらします。そして、それが功を奏したのか、ジョージは楽曲づくりでも頭角を現し始めます。

『恋をするなら』『嘘つき女』『アイ・ミー・マイン』『ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス』『サムシング』『ヒア・カムズ・ザ・サン』とビートルズとしてのヒット曲も増え、解散直後はメンバーの中でも最もセールスを伸ばしたソロアーティストとなりました。

2001年11月、ジョージは亡くなりました。まだ58歳でした。静かなビートルと呼ばれた男は、後年、こう語っていました。「僕は静かなビートルって呼ばれてたけど、心根は狂ってたんだよ。そうじゃなきゃビートルズの一員なんて務まらないよ」。

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