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「真空とノーベル賞の親密な関係」

日本のノーベル賞受賞者のうち、原子物理関係での受賞者は、湯川秀樹、朝永振一郎、小柴昌俊、小林誠、益川敏英、南部陽一郎の各氏です。この中で、小柴氏だけが実験物理で、他は素粒子理論を行ってきた方々です。

素粒子理論は、素粒子の性質や構造を解明して、物の性質や宇宙の成り立ちを解き明かそうとしうもの。さらに、その理論を実証するのが実験物理です。

そして、実験物理に欠かせないのが素粒子加速器。高エネルギー加速研究機構、日本原子力研究所、理化学研究所など、国内では数十ヵ所の加速器が稼働しています。

この加速器の説明が少しややこしいのですが、ほんの少しだけ頑張って聞いてください。素粒子加速器は両手の指で丸い輪っかを作る程度の断面積で、数百メートルから数十キロメートルのチューブを非磁性のステンレスやチタン、アルミウムなどの金属で製作します。そして、ここで真空の登場です。内部を超高真空レベルの圧力にして、素粒子を走らせて様々な実験を行うのです。

難しい説明になってしまいましたが、実験物理に欠かすことの出来ない素粒子加速器に、真空が欠かせないのだということを覚えておいてください。そして、ノーベル賞のニュースを見聞きする度に、真空技術が様々な物の性質や宇宙の成り立ちを解き明かす重要な役割を果たしているのだということを思い出してください。

第22話「真空とノーベル賞の親密な関係」