#39 「採血は真空で素早く安全に。」

真空にヒントあり

健康診断や定期健診で、採血をすることがありますよね。採血が苦手だという人も多いのではないでしょうか。チクッとした痛みがあるし、血液が採れるあいだ、じっとガマンしていなければなりません。

でも、実はそんな採血も真空採血管が普及してからはずいぶん楽になりました。昔は採血と言えば太い注射器を使用して、ピストンを動かしていました。そして、検査に必要な量の血液を一気に採取していたのです。

この場合、採血された血液は検査項目毎に小さな血液瓶に小分けする必要がありました。小分けするという手間もかかりますし、そこで余った血液を破棄するという無駄も生まれていたのです。しかし、真空採血管ならそんな手間や無駄が無くなります。

まず、注射器を静脈に刺し、そこに真空採血管をセットします。すると、管内が真空になっているため管内の低圧と血圧との差で、血液が素早く取り込めるのです。こうして簡単に採血ができることができて、採血される側もされる側も負担を減らすことができました。また、たくさん採って小分けするのではなく、最初から小さな真空採血管で小分けしながら採血することで作業を効率化することができたのです。

現在ではどこの病院でも採用されている方法ですから、次に採血があった時にはぜひ怖がらずに真空採血管の威力をその目で確かめてみてください。

第39話「採血は真空で素早く安全に。」
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