#101「ペットボトルも炭酸が抜けないように頑張っています」

真空にヒントあり

普段飲んでいる炭酸飲料。実は、ペットボトルのふたを開けなくてもボトルそのものから、少しずつ炭酸が抜けているのです。これはペットボトルがガラス瓶などに比べて、酸素などのガスを透過しやすいため。長時間放置すると炭酸は抜け、お茶などの飲料は酸化してしまうのです。

そんなことがないようにと考えられたのがDLCコーティングです。DLCというのは、ダイヤモンド状の炭素膜のこと。このDLCをペットボトルの内側にコーティングすることで、中身の飲料を長期間保存できるようにします。

もちろん、DLCをコーティングするときには真空技術が活躍します。ペットボトルの中に電極を入れて真空状態にして、そこにアセチレンガスを入れて内部を放電させます。そして、アセチレンが分解するとペットボトルの内面にDLC膜が作られるのです。

ペットボトルもおいしさを維持するために、みなさんが知らないところで技術を向上させて頑張っているというお話でした。あ、もちろん、真空技術を駆使してね。

101「ペットボトルも炭酸が抜けないように頑張っています」
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