#111「ステイホームはテレビで心を和ませて」

真空にヒントあり

緊急事態宣言や自粛要請で、たくさんの人たちがストレスに悩まされているようです。そんな時にヒットしているのは映像の配信サービス。自宅で世界中の映画やドラマ、テレビ番組などが配信され、ステイホームのストレスを癒やしてくれています。子どもたちと一緒にいままで見なかったアニメを見たり、お父さんお母さんが昔デートで見たロマンス映画を子どもたちが一緒に見たり。この配信サービスで家族の会話が増えたという声もあるそうです。

ところで、配信サービスを楽しむためのテレビですが、最近ではとても薄い液晶パネルがほとんどです。でも、もしかしたらブラウン管のテレビで見ている方もいるかもしれませんね。以前にもこのコラムでお知らせしましたが、液晶パネルの普及が20%台にのったのは2007年。それが2010年には95%になりました。そうなんです。つい20年前までは家庭のテレビはほとんどがブラウン管だったのです。

ブラウン管は内部が真空になっていて、その断面図は…そうですね、人間の目の構造に似ているかもしれません。人間の目で言うと奥の方の視神経が集まっている部分に電子銃があり、そこから電子ビームを放って画面の内側にある蛍光面に当て、画面を内側から発光させることで画像を映し出すのです。

つまり、世界中のテレビの歴史は真空と共にあったと言っても過言ではないのです。でも、液晶になっても液晶パネルの製造には真空技術が欠かせません。ということは、私たちは真空技術があるからこそ、ステイホームを乗り切れているのかもしれませんね。

111「ステイホームはテレビで心を和ませて」
タイトルとURLをコピーしました