#141「食用油の風味を良くするのも真空です」

真空にヒントあり

お正月と言えばお節料理。このお節料理は本来、お正月の間(1月11日の松の内まで)、来客をもてなすために用意されました。でも、最近では元旦から三が日くらいで普通の料理に切り替わるという家庭がほとんどではないでしょうか。そうなるとお正月だからとキッチンに立つ回数が極端に減るということもありません。近頃は男性も女性もプロの料理人並みに凝った料理を作る人たちが増えましたね。

さて、キッチンの必需品と言えば、サラダ油などの食用油ではないでしょうか。揚げ物、炒め物などどんな料理にも食用油は欠かせません。菜種や大豆、トウモロコシを原材料とする植物油がほとんどですが、これらは原材料から圧搾法、抽出法、または圧搾法と抽出法を合わせた圧抽法によって油を取り出しています。さらに精製されていくわけですが最後の脱臭工程で真空技術が駆使されます。

高温、高真空のタンクのなかで油に水蒸気を吹き込むと、これまで取り除けなかった成分を取り除くことができます。こうして、風味や泡立ちなど、より多くの人々に好まれる製品にすることができるのです。

農林水産省のホームページによると植物油の種類としては、なたね油、大豆油、とうもろこし油、こめ油、オリーブ油、綿実油があります。この中で最近話題になり消費量が増えているのはこめ油。文字通り米から抽出された油で、淡泊でさらっとした味わいが特徴です。しかも酸化しにくく加熱にも強いため、揚げせんべいやスナック菓子など、業務用に使われてきました。しかし、その良さが認められ、家庭でも揚げ物やドレッシングなどに使われているそうです。

141「食用油の風味を良くするのも真空です」
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