#171「ボタンをさわらず操作できるエレベーター」

真空にヒントあり

感染症を防ぐ意味からも、むやみに色んなモノをさわりたくない、という世の中になっています。そう考えると様々なものが自動化されて、ふれないでおこうと思えば何もさわらずに会社まで行ける世の中になっていますね。

いったん自宅の玄関を出てしまえば、改札だってICカードで非接触だし、コンビニの買い物もプレペイドカードで自動決済だし、会社の入口のドアは自動だし。これなら自分のデスクにつくまで何もさわらなくても大丈夫!……と思ったら、エレベータが立ちはだかりました。エレベータのドアは自動で開閉してくれますが、行き先ボタンはどうしても指で押さなければなりません。

でも、安心してください。最近、登場したのがさわらなくてもいいボタン。行先階のボタンを押そうと指を近づけると、指がさわる前にちゃんと反応して行先階を指定してくれるのです。これはボタン部分から赤外線が出ていて、指をかざすと反応するという仕組み。だいたい1ミリ〜5ミリ程度の距離で反応するように作られています。

コロナ禍で需要が急増している新しい技術ですが、赤外線の発光部や受光部には半導体製造のプロセスが使われています。製造工程を真空状態で行うことで処理の迅速化や均一化を実現。そう、つまり真空技術を使ってこの新しいエレベータのボタンは作られているのです。この技術がもっと普及すれば、新しい感染症の拡大を防ぐ重要な役割を担ってくれるかもしれませんね。

171「ボタンをさわらず操作できるエレベーター」
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