#206「さあ、自分で真空を作ってみよう!」

真空にヒントあり

真空って言葉は誰でも知っていると思います。では、真空ってなに?って改めて聞かれるとどう答えていいのかわかりませんよね。真空とは私たちが生きている大気よりも気圧が低いこと。ものすごく簡単に言うと、空気が薄いってことですね。例えば、針の付いていない注射器を思い浮かべてください。針が付いていない部分は穴が空いていますね。これを指で塞ぎます。この状態で、押し手(ピストンのような部分)をグイッと引いてみてください。

空気が引き延ばされて、指先が中に引き込まれるような感覚があるはず。この時、注射器の中の体積が広がり、その分、空気が薄くなっているのです。そう、この時、注射器のなかは真空状態なのです。真空状態は目では見えませんが、あなたの指先は真空を感じているわけですね。

自分でも簡単に真空が作れるということがわかったところで、次は注射器を真空ポンプに改造してみましょう。注射器をどんなふうに改造すると真空ポンプになると思いますか? 実は小さな穴を開けるだけなんです。最初から付いている吸引口とは別の部分(吸引口の近く)に排気口の穴を開けてください。次に、吸引口から引っ張った空気が、排気口から出すようにするためには弁が必要になります。この弁を注射器の吸引口の内側と、排気口の外側に設置。押し手を引くと吸気口の弁が開いて空気を吸い込み、排気口の弁は内部の真空に引っ張られることで閉じるようになります。次に押し手を押すと排気口の弁が開いて空気が排気されるのです。

この状態で注射器の先端にチューブを差し込み、ペットボトルに開けた小さな穴とつないでみてください。もちろん、空気が漏れないようにテープなどで隙間をふさいでくださいね。そして、押し手を何度か引いてみましょう。自作の真空ポンプの力でペットボトルがクシャッと潰れますよ。

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