真空メディア誕生 第1回

真空メディア誕生

第1回『きっかけはキーホルダー?』

境目研究家・安田佳生と、『水は70℃で沸騰する』編集長である佐藤真空株式会社・佐藤嘉紀による真空メディア誕生秘話。「なぜ、お堅い真空機器メーカーがウェブマガジンを発行することになったのか」これを読めば見えてくる!?
yasuda
安田

この企画を始めた「きっかけ」って、覚えてますか?

sato
佐藤

安田さんがやってる「こだわり相談ツアー」でしたよね。

yasuda
安田

「真空キーホルダー」をつくろう!みたいに盛り上がって。

sato
佐藤

はい。飲んだ時の盛り上がりが最初でした(笑)

yasuda
安田

「こんなのできたら凄いな」っていうのがあって。

sato
佐藤

できるんですか?ていうクエスチョンが最初でしたね。

yasuda
安田

まさかできるとは思ってなかったですから。

sato
佐藤

つくることは可能ですねって。

yasuda
安田

そうでしたね。

sato
佐藤

なぜ、そんなものをつくろうとするのか、最初は疑問でした。

yasuda
安田

元々は「新しい形のブランド構築」をしたい、という相談でしたからね。

sato
佐藤

そうです。だからなぜ「キーホルダー」に行き着いちゃったのかって。

yasuda
安田

よく私に依頼する気になりましたね?

sato
佐藤

キーホルダーが出てきたときは、ちょっと分からなくなりましたけど(笑)

yasuda
安田

ですよね。

sato
佐藤

じつは安田さんの前の会社でも、お世話になってまして。

yasuda
安田

そうでしたね。

sato
佐藤

佐藤真空の80年史をつくっていただいた。そんな関係性もあり、安田さんにご依頼すれば面白い切り口の発想が生まれるのではないか?と思い、こだわり相談ツアーに申し込みました。

yasuda
安田

そうでしたね。「何か面白いことをやりたい」という感じでしたよね。

sato
佐藤

従来のHPやカタログとは違う別の切り口のブランディング。

yasuda
安田

目的は「コミュニティをつくりたい。現在のお客様や業界の仲間だけではなく、もっと関わる人を広げたい」ってことですよね。でも決して、今の仕事がうまくいってないわけじゃない。問い合わせも順調にきているわけで。

sato
佐藤

そうですね。

yasuda
安田

ひとつは採用ですよね。いままで会えなかったような人が、来てくれるとか。

sato
佐藤

採用は大事なポイントです。現在まさに会社として世代交代を進めていくタイミングということもあり、採用についてはかなり真剣に考えています。

yasuda
安田

こういう人に来てもらいたいとかイメージはあるんですか?

sato
佐藤

突飛という表現が正しいか分かりませんが、とにかく新たな視点がほしいなと。

yasuda
安田

仕事に関してはどうなんですか?今までなかった仕事を発掘するとか。

sato
佐藤

真空の仕事って、安田さんの想像よりも堅い仕事なんです。

yasuda
安田

真空って、ロマンチックなイメージがありますけど。

sato
佐藤

実際はお客様のモノづくりの為に必要なスペックに基づいて製品の選定・提案、またそれに基づいて開発、製造を繰り返していきます。

yasuda
安田

まあ、現場はそうですよね。

sato
佐藤

ただ、安田さんもそうでしたけど、真空に関わらない人と話すと、逆にすごく面白がってもらえるんですよ。

yasuda
安田

いや、面白いですよ、真空屋さんって。なかなか無い仕事だと思います。

sato
佐藤

そういう人と会うたびに、逆に魅力に気づかされます。

yasuda
安田

やっぱ真空って、ロマンありますよ。

sato
佐藤

そこに可能性を感じるんですよ。もっと知ってもらえて、面白がってもらえたら、まったく違う人やアイデアが集まってくる可能性がある。

yasuda
安田

ぜったい集まりますよ。だって面白そうですもん。

sato
佐藤

仕事にしても、僕らの足元にあって気付かなかったようなアイデアが、何か面白い仕事に繋がればいいなって。

yasuda
安田

そのために、既存のパンフやHPとはまったく違う、新たな何かをつくろうと。そういう感じでしたよね。

sato
佐藤

そうです。新しい何か。

yasuda
安田

ちょっとした変更やリニューアルではなく、これまでと全く違う概念のもの。

sato
佐藤

まさに、それですね。今のビジネスとは違う視点。僕らの仕事を知ってもらって、参加者、協力者を増やしたい。その為に必要な発信をしたいと思いました。

yasuda
安田

今まではブランディングに対して何かアクションをされていたんですか?

sato
佐藤

今までは「正攻法のブランディング」を進めてきました。小冊子を作ったり、HPや別の専門サイトを作ったり、展示会に出展したり。

yasuda
安田

それはうまく行ってなかったんですか?

sato
佐藤

いえ、そういうアクションを繰り返したことで業界の中での知名度やブランドイメージは高くなったと思います。

yasuda
安田

実際、問い合わせもたくさん来るんですよね?

sato
佐藤

はい。当社のHPはPV数で約30,000、問合せは月に約30~40件はが来ます。

yasuda
安田

ブランド力がなかったわけではなく、真空業界、とくに真空ポンプではブランドが確立されている。でもそれを超えたいと?

sato
佐藤

ある意味、ブランド外の人たちへの発信。

yasuda
安田

ブランド外の人たち?

sato
佐藤

たとえば、うちのビジネスはBtoBが主でBtoCはほぼありません。そういった壁も超えていろんな人に関わっていただきたい。

yasuda
安田

なるほど。

sato
佐藤

そういう意味で、安田さんの「キーホルダー」に興味を持ったわけです。

yasuda
安田

ただの飲んだ勢いじゃなかったんですね(笑)

sato
佐藤

もちろんです(笑)。ただ、単にキーホルダーを作っても、売れるとは思えない。

yasuda
安田

そうでしょうね。何かコンセプトが必要ですよね。

sato
佐藤

そうなんです。コンセプトとかキーワードとか何か引っかかるものが必要。それをきっかけにたくさんの人がファンになってくれて「面白いね、この会社」に繋がるのかなと。

~ 第2回へ続く ~

メディア誕生ストーリー
第1回「 きっかけはキーホルダー? 」 ※本記事
第2回「水は70℃で沸騰する」
第3回「余計なものをかきだすメディア 」2019/5/16公開
第4回「曲がって見える直球 」2019/5/23公開

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