真空にヒントあり#13 「スナック菓子の袋ってなんで銀色なの?」

真空にヒントあり
第13話「スナック菓子の袋ってなんで銀色なの?」

ポテトチップスなどのスナック菓子。その多くは袋の内側が銀色になったフィルムです。普段はスナック菓子の袋のことなんて気にしない人がほとんどだと思いますが、実はこの銀色、金属の膜で出来ているのです。この銀色の袋は、お茶の包装袋や弁当などの醤油パックにも使われています。

「どうして、スナック菓子の袋に金属が?」と思う人も多いでしょう。実は、この銀色の袋、空気中の酸素の透過を遮断してくれるのです。では、どうして、酸素の透過を遮断しなければいけないのか。それは、スナック菓子に油が多く使われているからです。

みんなが大好きなポテトチップス。これはジャガイモを油であげた美味しい食べ物です。しかし、せっかくのおいしさも酸素が自由に行き来する袋に入っていると、どんどん酸化が進んでしまいます。だからこそ、金属を使用した銀色の袋が使用されているのです。

さて、この銀色の袋は、どうやって作っているのでしょうか。実はこれが真空蒸着技術なのです。袋にするプラスチックのフィルムは最初から袋なのではなくロール状になっています。このロールを真空槽の中で、毎分数百メートルという速さで別のロールへと巻き取っていきます。それと同時にアルミニウムを熱して蒸発させると、ロール間を走行するフィルムの表面に薄い膜としてくっつき、アルミ蒸着されたフィルムができるのです。

この真空蒸着の技術は、玩具、自動車、家電、カメラなど、様々なものに使用されています。

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