#216「化粧品の進化の秘密は真空にあり!」

真空にヒントあり

テレビをつけるといちばん目につくのは、もしかしたら化粧品のCMかもしれませんね。最近では男性用の化粧品もたくさん発売され、そのCMも目立つようになってきました。これだけたくさんの化粧品が、数多くのメーカーから発売されているので、なんとなく化粧品には大量生産のイメージがあるかもしれません。しかし、実際には色も効果も細分化されていて、同じブランドの同じタイプの口紅も多品種少量生産の状態になっています。しかも、シーズンが変わるごとに流行が変わってしまうので、そのサイクルはとても短いのです。

メーカーはたくさんの種類の化粧品を生産するために、生産ラインを効率よく回していく必要に迫られています。そして、できるだけ1つの商品を短時間で作り上げることを求められているのです。化粧品の生産にかかる時間を短縮するためには、もっとも手間のかかる工程を改善するほかありません。化粧品の生産で最も時間がかかるのは原料を混ぜ合わせる工程、つまり攪拌なのです。

本来、化粧品の原料である水と油は混ざりにくいもの。しかも、最近はナチュラル志向で乳化物にしやすくするための界面活性剤の不使用をうたうものが増えて、より作業に手間がかかるようになっています。そんななか乳化を促進するために真空が一役買っているのです。それが真空乳化装置。内部を真空に保ちながら化粧品材料を混ぜ合わせて乳化するまで攪拌を行います。真空中で攪拌するので、材料の中に気泡が入り込みません。つまり、真空があるからこそ化粧品が進化し、多くの人々が美を追究できるのです。

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