#217「真空技術でクリアなカーブミラーは出来ている!」

真空にヒントあり

ある自治体によると、交差点での出会い頭の衝突が交通事故の3割を占めているという統計があるそうです。信号のない交差点では運転手の目視による安全確保が最優先ですが、その目視をサポートする存在として重要な役割を担っているのがカーブミラー。できるだけ広範囲を映し出せるように魚眼レンズのように真ん中が出っ張った凸面をしている丸いミラーが一般的ですね。

信号のない交差点で曲がり角から車や歩行者、自転車などがやってこないか、このカーブミラーのおかげで確認できたという経験をもつ人も多いのではないかと思います。それだけ重要な役割を果たすカーブミラーですから、できるだけクリアに死角を映し出し、しかもできるだけ長く耐久性を発揮しなければいけません。

カーブミラーは加工しやすく耐久性のあるアクリル板でできています。簡単に言うと、このアクリル板にアルミをコーティングして鏡にしているのです。このコーティングを担うのが真空蒸着技術。高純度のアルミを真空中で気化させ、アクリル板に付着させることで、ムラのない均一な蒸着を実現し、美しい鏡面を作ることができるのです。最近では、『多機能カーブミラー』も実用化されはじめています。このカーブミラーはセンサーカメラを装備して、エリア内に車が入るとカーブミラーの外周がLEDで光ってドライバーに注意喚起を行うそうです。

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