真空にヒントあり#21 「世の中を明るく照らしていたのは真空だった?!」

真空にヒントあり
第21話「世の中を明るく照らしていたのは真空だった?!」

LEDの普及によって、エジソンが発明して以来、世の中を明るく照らし続けていた電球は、その歴史に終止符を打とうとしています。

さて、1879年に誕生した当時、電球の薄いガラスの内部は真空でした。ガラスの中にフィラメントを張り、通電させるとフィラメントが発熱して発光。つまりフィラメントをいかに長持ちさせるかが電球の耐久性をあげる要だったのです。

そこで、真空技術の登場です。ガラスの内部を真空にすると酸素がないために、フィラメントが焼けずに長く発光させることができます。しかし、ただ真空にするだけではフィラメントが2500℃以上の高温になるため、フィラメントが少しずつ蒸発し電球内部が黒くなり、やがてフィラメントが焼き切れてしまうのです。

そのため、電球のガラスの内部はただ真空にするだけではなく、高温金属に反応しないアルゴンガスを入れることで内部の圧力を高くしてフィラメントの蒸発を抑え、より寿命の長い電球を世の中に送り届けていたのです。

電球が世の中からなくなっても、真空技術によって世の中が明るく照らされていたのだということは忘れないでくださいね。

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