大きな港へ行くと、毎日大型の輸送船が入港してきます。積んでいる荷物はそれぞれですが、私たちが生きていくために不可欠な大麦、小麦、とうもろこし、大豆などの穀物もそのなかのひとつです。世界中で取引される穀物の量は年間2775万トンに及ぶそうですが、その中の約9％を日本は輸入しています。多くの食べ物を輸入に頼っている日本ですから、輸送船から効率よく穀物を荷降ろしすることが大切です。
以前は、ベルトコンベアによって荷物の積み降ろしを行っていましたが、最近ではニューマチックアンローダという装置が使われています。これは、でっかい真空掃除機のようなもの。この機械の心臓部は真空ブロワーというポンプです。穀物を真空ブロワーで吸引し、目的のサイロに吐き出す。この時の圧力は50キロパスカル程度の吸引圧です。
このニューマチックアンローダは、穀物以外にも土砂や鉱物資源、バイオマスペレットなどの粒状物質の積み降ろしにも使用されています。
