メガネにも、もちろん真空技術は使われています。もしかしたら、あなたのメガネフレームにも使われているかもしれませんね。メガネのフレームや時計の外装を薄い膜で被うというイオンプレーティング技術があるのですが、そこで活躍するのが真空なのです。
素材の表面に固体を蒸着するために、真空中で気化して蒸着させるという方法は何度か紹介してきました。イオンプレーティングという技術も原理はほぼ同じです。違うのは蒸発粒子をプラズマ中を通過させるというところ。プラスの電荷をプラズマによって帯びさせ、粒子を引き付けるのです。こうすることで、通常の蒸着法に比べて密着性の強い固い膜が完成します。
また、膜に光が反射して、独特の干渉色が見られるので装飾の一部としても使われているのです。ちょっとオシャレなメガネや時計は、もしかしたらイオンプレーティングという技術で作られているかもしれませんね。この技術、他にもハサミやギアなどの表面処理にも使用されているそうです。
