#133「流行のクラフトジンは、真空で出来ています。」

真空にヒントあり

クラフトジンが流行しています。世界中で流行していて、それが日本でも注目されはじめている、という感じでしょうか。ビールにクラフトビールがあるように、ジンにもクラフトジンがあってもいいじゃないか。そんなふうに考えた人たちが様々な個性的なクラフトジンを作り始めたのです。

クラフトジンとは、ハーブやスパイスなどのボタニカルを使用したオリジナルの蒸留酒です。ボタニカルとは、自然の草花から作られた成分。この植物由来の成分を使用して作られた個性的なジンをクラフトジンと呼んでいます。通常のジンの場合もジュニパーベリーやコリアンダーシードなどのボタニカルを数種類使用して作られていますが、クラフトジンの場合は薔薇、キュウリなどこれまでには考えられなかったボタニカルも加えられています。例えば、日本で作られたクラフトジンの中には、玉露やゆずといったボタニカルが使用され、国や地域の個性を活かしたクラフトジンづくりがすすめられているのです。

ということは、クラフトジンの製造工程では、ボタニカル成分をいかにベーススピリッツに含ませるかが大切なポイントになります。これを実現する方法の1つとして、減圧蒸留が採用されています。蒸留器内を真空にすることで低い温度での蒸留が可能となり、ボタニカルにストレスを与えることなく香り成分を引き出せると言われています。

クラフトビールが地域の活性に役立ち、町おこしや村おこしに一役買っているように、クラフトジンも新たな人々の交流に一役買うようになるかもしれません。そう考えると、おいしい食べ物や飲み物は、人々の笑顔を引き出し、コミュニケーションを生むものなのかもしれません。真空がそんな笑顔を支えているのかと思うと、嬉しくなりますね。

133「流行のクラフトジンは、真空で出来ています。」
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