#155「ダイビングをするときは減圧症に気をつけて」

真空にヒントあり

真っ青な海に飛び込んで、珊瑚礁を抜け、きれいな魚たちと一緒に泳ぐダイビング。でも、深く潜るときには気をつけないといけません。特に深度の深い場所まで潜ったあと、水圧の低い水面へと急浮上すると身体に変調を来すことがあるのです。深く潜っていると水圧によって血液に窒素が溶け込むのですが、急浮上することで血中に溶け込んだ窒素が解放され、気泡ができてその部分で組織障害が起きてしまうのです。減圧症と言われる症状で、昔は潜水病と言われていました。

つまり、身体のなかで真空状態が作られてしまうことで、身体に不都合が起こるわけです。しかし、気をつけなければならないのは急浮上だけではありません。ダイビングによって窒素が血液に溶け込むと、潜水が終わっても窒素が抜けるまでに18時間から24時間かかると言われています。そのため、間を置かずに飛行機に乗ってしまうと、高度があがるにつれて、体内に残っていた窒素が膨張してしまいます。

これは飛行機にペットボトルや袋詰めのお菓子を持ち込んだときに、パンパンにふくれてしまうのと原理は同じ。つまり、身体のなかで窒素が膨張して、減圧症になってしまうのです。ダイビングを趣味にされている方、また、これから潜ろうと考えている方は、ぜひ、減圧症に注意してください。潜った震度によって体内に溶け込む窒素の量は変化します。より深く潜った場合は通常の量に戻るまで24時間以上かかることもあります。そして、なにか違和感を感じたらすぐに病院へ。大好きなダイビングで体調を壊すなんてことがないようにしてくださいね。

155「ダイビングをするときは減圧症に気をつけて」
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