#180「漁業も農業もスマートになって安全快適。」

真空にヒントあり

日本の近代化を支えてきた農業、漁業、林業などの第一次産業は、その後継者不足が叫ばれて長い年月が経ちました。しかし、ここ数年、そのスマート化によって、大きな変革期を迎えています。例えば、広大な田畑の上空にドローンを飛ばし、実際に歩き回らなくても作物の健康状態を把握したり、収穫期を計ったりすることが可能になりました。また、ビニールハウス内の温度管理や水やりを自動化するなど、高齢者でも事業の継続が可能になったり、若い世代にアピールする農業を実現しているのです。

漁業の分野でも水産庁が最近になってスマート水産業を打ち出しました。市場にタブレットを導入して関係者が情報共有をしたり、伝票をデジタル化することで当事者の負担を減少させるなどの工夫をしています。また、デジタル化することでセリの価格がリアルタイムでわかり、市場に足を運ばなくてもセリに参加することが可能になりました。

もちろん、漁業そのもののスマート化も進んでいます。衛星で観測されたデータを収集分析して、海流の温度を予測。魚群が移動する場所を推測することで、確実に漁獲量をアップする施策を実施しています。また、農業と同じくドローンによって魚群を狙う鳥や海面の変化を探索。いち早い移動を促すことに成功しています。また、養殖においても赤潮の発生を素早く検知して警戒することが可能になり、よりリスクの少ない漁業を実現することができたのです。

もちろん、これらのスマート化には真空技術を駆使したコンピュータや電子デバイスが欠かせません。漁業や農業がスマートになればなるほど、真空技術がその存在感を増していくのです。

180「漁業も農業もスマートになって安全快適。」
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