#198「電卓で計算できるのも真空があるから?」

真空にヒントあり

会社のデスクに書類と電卓が用意されて、「さあ、今日も一日頑張るぞ」と腕まくりをしているお父さんたちの姿は昭和のドキュメンタリーでしかお目にかかれません。パソコンが1人1台の時代になり、スマホをみんなが持つようになってからは、電卓なんて持ってないよ、というお宅も増えたのではないでしょうか。電卓もパソコンやスマホのアプリの一つになってしまいましたからね。

それでも、「やっぱり素早く計算するなら電卓じゃなきゃ」という人や「経理業務には電卓は欠かせないね」という人、なかには「電卓検定試験に合格するぞ」という人もいるので、家電売場や文具売場、最近では100円ショップでも電卓は売られています。「最近、電卓さわっていないなあ」という人もぜひ売場で電卓を見つけてください。すると、そのほとんどが表面の上部に小さな黒いパネルが付いたものだということに気付くはず。そう、いまの電卓はほとんどがソーラーパワーで動くのです。

さて、この電卓に付いているソーラー電池は太陽光発電設備の発電セルとは違い、水素化アモルファスシリコン薄膜太陽電池というものが使われています。そして、この電池をつくるためには真空が不可欠。どんな時にも正確な計算をするために、真空が人知れず活躍しているのです。

タイトルとURLをコピーしました