#211「自動車が安全に快適に走れるのは圧力センサがあるから。」

真空にヒントあり

世界の経済的な発展に自動車が果たしてきた役割には、とても大きいものがあります。自動車は町と町をつなぎ、産業と産業をつなぐことで、私たちの暮らしを大きく豊かなものにしてきました。そんな自動車の安全性と快適性が飛躍的に伸びた背景には半導体圧力センサの存在があります。

エンジンの吸気圧、サスペンションの油圧、エアコンの冷媒圧力、排気圧、ブレーキ圧、タイヤ圧など、現在では圧力センサがなければ自動車そのものが存在しないと思われるほど、当たり前に活用されている圧力センサ。その始まりは1960年代初めの吸気圧センサからだったと言われています。

圧力センサでいちばん大切なのは、検出部分が圧力を受けそれをデータ化することです。つまり、センサ内にチップが取り付けられていて、信号処理回路が働き、そのデータを外部に送るという機能が盛り込まれています。そして、検出部分のダイアフラム部分、信号処理の回路部分は半導体製造と同じく真空成膜・エッチングなどの真空技術が駆使されているのです。

現在、ハイブリッドカーや電気自動車が普及し始め、自動ブレーキの技術も義務化も控えています。さらに自動運転も実用化に向けて着々と準備が進んでいます。エンジンの高効率化や排ガスのクリーン化など、これからの自動車に真空技術を駆使して作られる圧力センサが欠かせないのです。

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