台風シーズンがやってきました。みなさんは日本に毎年いくつの台風が来るのか、知っていますか?平均すると年間約25個だそうです。ここ70年ほどの中では多い年で39個、少ない年で14個だったそうです。大人になると台風は迷惑な存在でしかありませんが、子どもの頃はなんだかワクワクした記憶がありますね。大人たちが停電になったときのために、おにぎりを用意して家の窓や戸口に板を張り付けて飛ばないように準備をしたり。なによりも「明日、学校が休みかも」なんていう、よこしまな気持ちで台風を楽しんでいた記憶があります。
そんな台風ですが、今まさに台風の中心に入ったぞ!という時に、風がぴたりと止んで、空が晴れ上がることがあります。台風の目というやつです。あれは台風の大きな渦の真ん中で大気が吸い上げられてしまい、大気よりも圧力の低い空間がうまれるのです。真空というのは大気よりも圧力が低い状態のことを言うので、台風の目はまさに巨大な真空ポンプということができます。
近年、日本の亜熱帯化が指摘されています。日本は四季折々の季節を楽しめる国だと言われていましたが、極端に暑い日が多くなり、昔はほとんどなかった35℃を超えるような日があっても誰も驚かなくなってしまいました。局地的な大雨やゲリラ豪雨という言葉も日常的に聞かれるようになりました。台風を始めとする気候災害が引き起こす被害がこの20年間で82%も増えたという数字もあるそうです。
そう考えると、子どもたちが台風をワクワクしながら待っていた昭和の時代は、まだまだ幸せな時代だったのかもしれませんね。