#225「食べることは生きること。食あたりには気をつけて。」

真空にヒントあり

異次元の少子化対策を実施する!と総理大臣が発言するほど、私たちの国の少子化は深刻です。抜本的な解決策はなかなか見つかりませんが、まずは生まれてきてくれた子どもたちを健康に大切に育てるところから。そのためには子どもたちの食事をおいしく安全なものにする必要があります。

学校給食やコンビニのお弁当は、大きな工場で大量に作り、それぞれの学校やお店に配送することがほとんど。一度に作ることで食材などの購入費用を抑えられることがメリットですが、配達している間に食事が傷んでしまってはお話になりません。特に夏場は食中毒が発生しやすいので要注意。なぜ、発生しやすいのかというと食中毒を引き起こす細菌が温かい気温のなかで激しく増殖するからです。

それなら、給食やお弁当の熱をとってしまえばいい。ということで、真空技術の登場です。加熱して調理が終了したら、すぐに温度を下げる。厚生労働省のマニュアルにも調理後30分以内に20℃付近まで下げるように、という指示があります。そして、文科省のマニュアルには真空冷却機などの設備を揃えるように、という記述まであるのです。

ラックのなかに、小分けにされた調理食品を並べて、マシンの中を真空にします。すると、水分の蒸発が進み、食品から大量の蒸発熱を奪うことで、短時間で温度が下がるのです。子どもたちがおいしく食べて、今日も明日も笑顔で過ごせるように、真空は力を発揮しています。

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