#188「年越しそばは真空ですするのだ!」

真空にヒントあり

年末年始は大人の子どももちょっとワクワクしますね。仕事納めをしてクリスマスを楽しんで、さあいよいよ新しい年を迎えるぞ、という気持ちになるというものです。さて、そんな新年をいままさに迎えようとする大晦日と言えば、何を思い浮かべますか? 大掃除ですか? 紅白歌合戦ですか? 思い出してほしいのは、年越しそばです。細く長くという長寿の願掛けでもある年越しそばですが、みなさんはどんな年越しそばを食べているでしょうか。

さて、年越しそばに限らず、そばやうどんを食べる時、みなさんはどうやって食べていますか。日本人なら、やっぱり音を立てて「ずずず〜」と音を立ててすすりたいですね。あの食べ方、実は欧米の人にはなかなか真似の出来ない食べ方らしいですよ。以前は、海外の人たちの前では音を立ててすすらないようにしましょう、という空気が広がっていましたが、いまでは積極的にそばをすすりたいという外国人観光客も増えました。すするという食べ方は日本独自の食文化の1つとして認められ始めているようです。

すするという食べ方ですが、熱い食べ物を食べるための方法として理にかなっているとか。熱いそばやうどんを一気に口に入れてしまうと火傷をしてしまいます。でも、すするという行為でそばやうどんと一緒に空気も吸い込んむことで、少し冷ましながら食べていることになるそうです。ちゃんと理由がある食べ方なんですね。

さて、すするという食べ方を分析してみましょう。まず、唇を閉じてそばやうどんをくわえます。このとき、口が閉じられているので少し口の中の空気を飲むと、口の中は減圧状態になります。そのせいでほっぺたが外の大気圧で押されてへっこみますね。これでだいたい口の中の気圧は半分くらいになっているそうです。これによって、口に入れたそばやうどんが減圧状態になった口の中に押されて入っていくのです。

さあ、今度の大晦日も真空の力で、おいしく年越しそばをすすってください。

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